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Abstract

脳梁の梗塞性病変により症候性吃音をきたした症例を報告した.(1) 症例は56歳, 男性, 会社員, 左利きを矯正した両手利きであり, 吃音の既往はなかった.脳梗塞により, 左不全運動麻痺およびspeech dysfluencyが出現した. (2) dysfluencyの内容は, 語頭の音・音節の繰り返しが主であった.適応効果, 一貫性, 随伴症状はいずれも認められなかった. (3) speech dysfluencyは, 発症後5カ月でほとんど目だたなくなった. (4) X線CTおよびMRIから, 本症例の主病変は脳梁であることが明らかであった. (5) 本症例のspeech dysfluencyを早口症 (cluttering) , 同語反復症 (palilalia) などとの鑑別により症候性吃音と診断した.あわせて, speech dysfluencyの鑑別診断の着目点について検討を加えた. (6) 他の言語障害を伴わず単独に生じた症候性吃音 (acquired stuttering) の文献例をまとめ, その症状, 病変部位などについて検討した.

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