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Abstract

コナガ幼虫脂肪体細胞における顆粒病ウイルスの成熟過程に関する電子顕微鏡観察を行った。本ウイルスの成熟順序は1. nucleocapsidの出現。2. nucleocapsidの規則的積層配列。3. nucleocapsidの遊離。4. envelopment。5. encapsulationであり,6. encapsulationの終了がウイルスの成熟時点であった。nucleocapsidは細胞質に新生した膜構造物によりenvelopmentされ,完成したウイルス粒子の一端には,針状突起構造が認められた。封入体蛋白の最初の堆積は針状突起の認められない側のウイルス粒子(ウイルス粒子先端部)に見られ,これに続くencapsulationは針状突起の認められる側(ウイルス粒子後端部)へ進行した。またウイルス粒子の両端部よりencapsulationが進行する例は認められなかった。感染の進行に伴い,宿主細胞には2, 3の特異構造が観察された。homogeneous fine granuleは湾曲状に変形した小胞体の内側に出現し,別にリング状構造も小胞体と密接に関連して出現した。しかしこれらの特異構造は,小胞体の退化と共に消失した。compact clumps of materialは細胞小器官の退化消失域に出現した。本構造は他の顆粒病ウイルスにおいてvirogenic stromaと報告されているものと,きわめて類似していた。