Japanese Journal of Crop Science · 2000 · 26 citations · 0 references
AgricultureAgronomyPlant SciencesCrop PhysiologyCrop GrowthDevelopmental StagesPlant GrowthSugar ProcessingEarly Growth DynamicsEarly-stage GrowthSugar Crops
高い光合成能力を有するサトウキビでは, 初期成長が緩慢で, 群落形成に長期間を要することが, 生産力を制限するひとつの要因となっている.その主な原因は比葉面積(SLA)が小さいことにある.そこで, サトウキビ初期成長特性改善の方策を, サトウキビの植物学的特性と栽培技術の二つの観点から検討するために, 現行のサトウキビ経済品種6品種を用いて, 葉身と茎の形態形質および乾物重を調査するとともに, 在来種, 野生種および近縁種を含むサトウキビ遺伝資源94品種系統の葉身および茎の形態形質を調査した.その結果, SLAは葉長/葉幅比(葉形指数), および葉厚と負の相関関係が認められ, 短く薄い葉身でSLAが大きい傾向が見られた.SLAはSacchanmsinense種で大きく, このような遺伝資源を品種改良に用いることで, サトウキビのSLA向上が可能となるものと考えられた.また, 分げつ数はサトウキビの生育初期における全乾物生産速度に影響しないことから, 少分げつ性品種は, 一茎あたりの初期生長特性が優れている.密植により少分げつ性品種の欠点である立毛茎数の不足を補うことで, 群落としての初期生長特性の改善がはかれるものと推察された.我が国南西諸島地域のサトウキビ栽培では, 土地の高度利用のための収穫早期化・在圃期間短縮が課題となっている.今後, 初期生長に関連する形質を重視したサトウキビ品種育成が必要と考えられる.