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Overwintering of Aphids on Citrus Trees

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1979

Year

Abstract

アブラムシ類のカンキツ樹での越冬を1976年∼78年の2回にわたる越冬期について調査した。1. 従来カンキツ樹上への産卵が知られていたミカンクロアブラムシ,ユキヤナギノアブラムシの他に,新たにワタアブラムシのカンキツ樹への産卵を確認した。2. ワタアブラムシ,ユキヤナギノアブラムシの卵は多数発見されたが,ミカンクロアブラムシの卵は少なかった。3. これら3種の卵は翌春ふ化し,幹母が成虫となった。以後ミカンクロアブラムシを除く他の2種では,個体数が指数的に増加し多数の有翅虫が出現した。一方,ミカンクロアブラムシは第2世代を産出することなく全滅してしまった。4. ユキヤナギノアブラムシとワタアブラムシの樹あたり卵数の分布様式には違いがみられた。5. 越冬卵のふ化率は,3種ともほぼ同様で30∼40%の範囲であったが,ふ化幼虫の芽への定着率および芽へ定着した幼虫の成虫までの発育率には種ごとの違いがみられ,特にミカンクロアブラムシでは両者とも低率となった。そしてミカンクロアブラムシの卵のうち翌春の発生源となったものは調査ほ場中にはなかった。6. カンキツ樹上の越冬卵から増殖したコロニーでの有翅虫の出現時期と他からの飛来開始時期との関係は,ユキヤナギノアブラムシでは前者の方がやや早かったが,ワタアブラムシでは後者の方が早かった。7. ユキヤナギノアブラムシでは,カンキツ樹上に産まれた卵の翌春のカンキツ樹での発生に及ぼす影響が大きい可能性があるが,ワタアブラムシではその及ぼす影響は小さいように思われる。